
わが家のほのぼのエピソード
37 予期せぬ出来事 3

さて、子ネコちゃんの再診察を無事済ませ、いよいよしおととろろ&子ネコちゃんのご対面です。
自宅に帰り、子ネコをケージに入れた後、まずはケージごとしおととろろが待っているリビングへと移動させることにしました。いきなり目の前に現れたんじゃ、さすがの2匹も子ネコもびっくりすると思ったので。
ケージの移動が完了した後、しおととろろの様子をじっと見守っていると・・・
おお~!
2匹ともさっそく子ネコちゃんの傍まで寄っていって、とても興味深そうにケージの周りをうろついています。警戒している様子はまったくなし!(笑)
良かった~! (≧▽≦) こっちはまったく問題なさそうです。
そして子ネコちゃんの方は・・・というと、いきなり目の前に自分よりも大きなネコが2匹現れたため、ビックリすると同時に、かなりパニック状態に陥ってしまっていました(苦笑)
まぁ、無理もないですよねぇ。
この子は、生まれてから間もなく自分の家族と生き別れ、それから一度も自分の仲間に出会うことなくずっと1人孤独に生きてきていたのですから。
多少時間はかかってでも、しおととろろのことを受け入れてくれる日がくると信じています。
ケージ越しのご対面が終了してしばらく経った後、子ネコちゃんの様子も少し落ち着いてきたので、今度は思い切って子ネコをケージの外に出してみることにしました。
しおととろろがケージの前でぴったりとマークしている中 (笑)、扉をそ~っと開けると・・・子ネコちゃんは警戒しながらもゆっくりと一歩ずつ足を進め、ついにケージの外へと出てきました。
すると、今度はしおととろろが子ネコちゃんの動きを見てビックリし、この子が動くたびに慌ててあちこちピョンピョンと飛び跳ねています(笑)
本人達は大まじめなんでしょうけど、この3匹のやり取りが何とも言えずかわいくて面白い (笑)
しばらくは距離をおきながらお互いの存在を確認した後、いよいよしおととろろが動き出しました。
子ネコちゃんのそばに行き、お尻のにおいや体のにおいをあちこち嗅いだ後、なんと子ネコちゃんの顔や体をペロペロと舐めはじめました!
おお~!さすがわが家のしおととろろ。2匹はもう、子ネコちゃんのことを自分たちの仲間として受け入れてくれたようです💜
先生と私の読みは外れていませんでした。良かった~(≧▽≦)
ところが・・・肝心な子ネコの方は、今までにそうしてもらった体験や記憶がないせいなのか、2匹に舐められた途端、「フ~!」とすごい勢いでうなり声をあげ、まんまとしおととろろに噛みつき攻撃を始めました。
もちろん、これにはしおととろろもビックリ。2匹が慌てて逃げ出し、そこから激しい鬼ごっこが勃発してしまいました。汗
子ネコが2匹を追いかけ回し、立ち止まっては噛みつき攻撃!の繰り返し。
しかし子ネコから一方的に攻撃ばかりされていたのではしおととろろも納得がいきません。当然ながら2匹もまた子ネコに対し、様々な反撃を繰り返しています。
そんな激しいバトルが延々と繰り返され・・・子ネコの狂暴性が落ち着くのには、まだまだ時間がかかりそうかなぁ。汗
だけどこの時、私は1つ気づいたことがありました。それは何かというと、しおととろろの、子ネコへの対応です。
子ネコが自分に甘噛みをしてきた時はそのまま黙って様子を見る。そして、必要以上に強く噛んできた時には子ネコの頭をしっかりと押さえ、自分も強く噛み返してその痛さをしっかりと教える。

しお、子ネコを教育中・・・(笑)
またある時、自分が気持ちよく寝ているときに子ネコがちょっかいを出してきても、決して怒ったりはせず、寝転がり目をつぶったままの状態で、しっぽだけをフリフ リ振って子ネコの遊び相手になってあげる。
などなど、子ネコの方は時間が経っても相変わらず好き勝手な行動をとり続けていましたが、それに反してしおととろろは、その時々の子ネコの態度に合わせとても冷静な対応をしていたのです。

自分達の専用ケージに子ネコが水を飲みにきても、自分達専用のおトイレで子ネコがおしっこやウンチをしても、2匹はまったく怒りません。
普段は本当の兄妹に接するように優しく、そして時にはまるでわが子を叱る親のように厳しく、良し悪しのメリハリをしっかりとつけ、まさに実践を通して子ネコを教え導いている様子がハッキリと見て取れました。
「ネコ同士で学ぶ大切なことって、こういうことなんだ~!」と、しおととろろの対応の素晴らしさを見ながら、改めて実感した私なのでした。
しおととろろ、この先子ネコのとっても素敵なお兄ちゃんとお姉ちゃんになってくれそうです。ママはそんな2匹の姿を見て本当に嬉しかったです。
ありがとうね (*^^*)
上記のような様々な出来事が起こり、最終的にわが家にそのまま子ネコを迎え入れたということは、この子は今日からもう、私達の大切な家族の一員です。
以前里親を希望してくださっていた数名の方達には、この様な結果になった経緯を詳しくお話し、丁重にお断りさせていただきました。
そして、前日までは「もしかすると他のお家の子になるかも」という可能性があったため子ネコにまだ名前を付けてあげていなかったので、この日の夜、子ども達と色々考えて名前を決めました。
「プリンのカラメル」みたいに美味しそうな毛の色をしているから、その一部分をとって「メ ル」と命名。(また食べ物かい!笑)
教えていくべきことはこれからまだまだいっぱいありますが、この子がわが家で最高に幸せな時を過ごしてゆけるよう、家族全員で温かく見守っていきたいと思っています。
メル、早く家族のみんなに馴染めるといいね (^-^)
(平成26年5月頃の出来事より)