
スピリチュアルな日常
命と向き合う ~愛猫 とろろの闘病日記~
2024年6月16日。
わが家の愛猫「とろろ」が、闘病(腎臓病)の末急遽いたしました。
享年10歳。あまりにも早すぎ るお別れでした。
もともと人間より寿命が短いことは理解していても、いざその時が訪れてしまうとやはり辛いものですね。それが、思わぬ病死ならなおのことです。
とろろが天国へ旅立ちもう時期1年になろうとしていますが、正直なところ、私はまだペットロスから抜け出せていません 泣・・・。
ペットと共に過ごす上で、その子達が健やかに生きていくための快適な環境作りやサポートなど、全責任は飼い主にあります。
私は今回、とろろに対しての健康管理を怠ってしまったことに、悔やみきれないほど大きな後悔が残りました。
とろろの闘病と向き合いながら、私達家族は、「命ある時」に各々が大切にしなければならないことを沢山学ばせてもらいました。
とろろがわが家の愛する家族として生きてきた証に、そして今後、とろろから得た教訓を残された2匹に活かしていけるよう、その記録をここに書き記しておきたいと思います。
なお、闘病時・亡くなった時の写真も掲載させていただきます。了承の上でご覧ください。
(わが家の愛猫3匹については、カテゴリー「わが家のほのぼのエピソード」に詳しく載っています)
【とろろの闘病記録】
◆2024/6/2
以前から下痢を繰り返していたのが気にはなっていたが、その日は一段と辛そうに排便をしていた。
危機感を覚え、かかりつけ動物病院の予約を取り翌日に診察へ。
◆2024/6/3
動物病院で詳しく検査した結果、腎臓と腸の重大な疾患が発覚。腎臓は片側の機能がほとんど全滅、もう片側も既に75%機能していないとのこと。
また腎臓に結石もいくつかできており、尿管を塞いでしまうと急死に至る危険がある。腸は異常に拡大していて、正常な便を作ることが出来ない状態になっていた。
この日は、ひとまず腎臓ケアの食事サンプルと整腸剤をもらい試してみることに。
腎臓は1度悪くなってしまうと元には戻らないため、これ以上悪化しないように食事療法を始めることと、近日中に、紹介された病院で腸の内視鏡検査を受けるよう勧められる。
◆2024/6/4
試した腎臓ケアの食事サンプルから、とろろが食べてくれそうなメーカーの物をかかりつけ病院まで買いに行った。
夜ご飯時にそれを出してあげたらペロリと食べてくれたが、その後食べたフードを何度も吐き戻す。
苦しそうな吐き戻しが胃液になるまで続き、ぐったりしてしまった。
◆2024/6/5
かかりつけ病院が定休日だったので、急遽近所にある別の動物病院へ連れていった。
そこで新たに血液検査と超音波検査をしてもらったところ、腎臓に異常数値。
また、結石が尿管を塞ぎそうな場所に移動していて危険とのこと。
腸の拡大も進行しており、このまま帰宅するのは危険との判断で、入院して色々調べ治療をしてもらうことになった。
◆2024/6/6 とろろ入院1日目
検査結果はかなり深刻な状況で、尿管に移動した結石の緊急処置が必要と説明を受ける。一刻を争うからと、院長先生が多忙な中とろろのために急遽スケジュールをキャンセルしてくださり、翌日に結石を取り除く手術をすることが決まる。
ただし、麻酔は腎臓に大きな負担をかけるため、手術日朝の血液検査の腎臓数値次第で手術を行うか判断することになった。
◆2024/6/7 とろろ入院2日目
腎臓数値が少し下がったため、手術を決行。
お昼〜3時間ほどで手術が無事終了し、電話をいただく。
麻酔が覚める頃合いを見て面会に行った。まだ麻酔が解けきれておらずフラフラしていたが、顔を見せるとヨタヨタ歩きながら私の所まで来てくれた。
この日、目に見える結石はいくつか取り除けたものの、腎臓に留まっている結石がまた異動する可能性がある。そして腎臓と腸自体は良くなったわけではないので、今後は腎臓の数値と腸の状態を慎重に見守りながら点滴投与、薬物治療などを行うことに。
◆2024/6/8〜6/13 とろろ入院3日〜8日目
面会へ行くたびに、体調が悪くて辛そ うなのにとろろが嬉しそうにケージから出てくる。膝の上に座ったりして、毎日1時間ほど一緒に過ごした。
ご飯はなかなか自分で食べられず、看護師さんがシリンジで与えてくれているそうだ。下痢も相変わらずで、腸の回復にはだいぶ時間がかかりそう。
先生が連日血液&超音波検査を行い、状況を伝えてくれる。おしっこはなんとかできているが、腎臓の数値は一進一退を繰り返しており、まだ安心できない。
治療をどこまで続けるかの相談を後日することになったが、不安定すぎる状態で帰宅し、万が一のことがあったら心配 な旨を伝えると、少しでも安定した状態になって帰れるよう頑張ってみましょうと言ってくださった。
◆2024/6/14 とろろ入院9日目
長男くん・次男くんと一緒に面会へ行った。
とろろの容態が朝から良くないらしく、いつもなら顔を 見るとすぐ出てくるのに、声をかけてもあまり反応がなくぐったりとしている。
先生から状況を聞きたかったが、この日は医師が1人しかおらず、外来診察の対応に追われていたため代理の研修医から簡単な説明を受けた。
血液検査の結果が思わしくなく、明日の面会時に担当の先生から詳しい説明があるとのこと。
帰り際、とろろが苦しそうに立ち上がり、下を向きながらケージの端っこまで何とか歩いて近づいてきた。様子がすごく心配だったが、先生と話ができないため不安を抱えたまま仕方なく帰宅。
◆2024/6/15 とろろ入院10日目ーーーーーー 退院
朝一で先生から電話が来て、とろろの容態が急変し血液の数値が著しく悪化している、との報告を受ける。
すぐに病院へ向かうと、恐れていた結石がまた尿管に入ってしまった可能性があるとのこと。とろろの負担を考えるとこれ以上はお腹を切るべきではないし、お昼にもう一度血液検査をしてどうするかの判断をしましょうということになった。
昼過ぎ、このまま治療を続けても改善の見込みがない旨を告げられる。
腎臓数値悪化・貧血だけでなく、カリウムまで異常数値を示しており、ここまでの状態に至ってしまうと、あとどれくらい生きられるのかは時間の問題だと。
辛い現実だけど、受け入れるしかない。
とろろを家に連れて帰り、残された時間を住み慣れたわが家で一緒に過ごす ことにした。
家に帰ってきた時はすでに手足が不自由になり、自分でうまく歩けない状態にまでなっていた。それでも一生懸命這いつくばって居心地のいい場所を探そうとしている。
時間の経過とともに、とろろがどんどん衰弱していく。夜中にはもう、ほとんど動けない状態になってしまっていた。
しんどそうに寝返りを繰り返すが、それも時間とともに徐々にできなくなっていく。家族が寝ている間に独りぼっちで・・・と考えると怖くて一睡もできなかった。
ずっととろろの傍にいた。
とても辛そうで、目もあまり開けられない。名前を呼びかけても、耳だけピクっと反応して顔も上げられない状態にまでなってしまった。
そっと抱っこをしてあげたら、不思議なことに1度だけパッと目を見開き、ジーッとこっちを見つめてくれた瞬間があった。
たくさん頑張ってくれたとろろに、ねぎらいの言葉を何度もかけた。
◆2024/6/16 とろろ永眠まで ーーーーーーーーーーーー
6:30
朝までなんとか持ちこたえてくれた。
主人が起きてきたので、少しの間とろろを見ててもらって寝ることにした。
10:00 〜12:00頃
とろろが気になって結局あまり眠れなかった。
ずっと目をつむってぐったりとはしているものの、たまに目を開けて動こうとし、何かを伝えたそうにしている。
12:00 〜
もうほとんど動けず目を閉じたままで、声をかけてもあまり反応がない。
たまに手足をバタバタさせるようになる。カリウム不足で体内の筋肉が徐々に動かなくなるとピクピク痙攣をするようになるらしい。
何となく、その時が近づいて来ているように感じた。
長男くんとしおが見守る中、ソファでずっと弱々しく横たわっている。
少しして、長男くんは一旦部屋へ戻る。
14:00 〜
手足を頻繁にバタバタさせるようになってきた。痙攣の回数が増えてきている。
いてもたってもいられずとろろを抱っこした。
声をかけても、もう反応がない。
そろそろなのかも・・・と思い、長男くんと主人を急いで呼んだ。
14:30頃
痙攣の頻度がさらに多くなった。瞳孔が開きはじめ、多分もう家族の顔は見えていないのかもしれな い。耳も聞こえていないのかもしれない。
それでもずっと声をかけ続けた。
口呼吸が始まり、痙攣の度に声を上げて泣き出した。
何度か同じ状態が続いたあと、少しずつ、少しずつ動かなくなっていった。
そして主人・長男くんも見守る中、ママの腕の中で静かに眠りについた。
大好きなとろろへ
闘病でしんどいことがいっぱいあった中、最後までよく頑張ってくれたね。
とろちゃん、本当にお疲れさまでした。
体調が突然悪化して急に入院することになってしまい、病院で独り寂しく過ごして、辛い治療生活の末大好きなわが家にやっと帰って来れたのに。
少しでも病状が安定して帰 ってくることを、家族みんなで心待ちにしてたのに。
お家でいつものようにのんびりとくつろぐこともできないまま、あっという間に逝ってしまったね。
ママがもっと早くに行動していれば、もっと長くとろろと一緒にいられたかもしれない。
この1年くらいで体重が少しづつ減ってきていることに気づいてたはずのに。
いつも通り食欲・元気はあるし、もう少し様子を見てからでも大丈夫かな・・・?と、日常のあらゆる出来事を言い訳に、とろろの通院を後回しにし健康チェックを怠ってしまっていた、すべてはママのせいです。
日中少しの時間さえあれば、病院へ連れて行ける状況だったのに・・・
最近になって、ママの傍に寄り添っている時間が妙に増えていた。
とろろは自分でもう、先が長くないことを悟っていたのかもしれない。
色々と振り返り、浅はかすぎる自分がただ申し訳なくて、悔やんでも悔やみきれません。いなくなってしまってからでは遅いけど、ダメなママでホントにごめんなさい。
朝起きて、とろろが傍にいないのはやっぱり寂しい
とろろの体の温もり、匂い、柔らかい毛の感触、今でもすべて鮮明に覚えてる。
少しの間だけ、気持ちの整理がつくまであと少しだけ、悲しい涙を流させてください。
その先とろろを想って流す涙は、一緒に過ごした幸せな日々を慈しむ涙にしたい。
一緒に過ごせた幸せな日々を、ずっと大切に想い続けていきたいから。
命あることの尊さ、とろろから大切なことを本当にたくさん学ばせてもらいました。
最期の時を迎えるまで、優しく穏やかに、とろろらしく自分の猫生を全うしてくれたこと、たくさん・たくさん感謝しています。
ゆっくり休んでくださいね。
痛みから解放された自由で元気な姿で、私たち家族のことを見守っていてください。
家族みんな、とろろのことが大好きだよ。
一緒に過ごした10年間、たくさんの愛と癒し、幸せな時間をありがとう。
ママより
2025年4月6日 記
音楽活動をしている次男くんが、とろろへの追悼歌を作曲しました
良ければご覧になってみてください