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スピリチュアルな日常

​葛 藤

私達人間という生き物はつくづく、「欲」というものと決別できない世界で生きているのだなぁと感じます。


良い意味にしても悪い意味にしても、私達人間が心の中で欲するもの。

すべて「欲」ですよね。


欲にも色々ありますね。物欲・食欲・性欲・独占欲・・・

他にもたくさんあると思いますが、「欲」と一言で言うと、私は何となくネガティブなイメージを持ってしまうところがあるんですよね。


それはなぜかと言うと、例えば私自身が「欲の心」を出す時というのが、本当に必要な訳ではないのに無性に物に執着してしまったり、自分の都合のいいように物事を運ぼうという自分よがりな心が出てしまったりと、あまり良い方向の形ではないのです。



ここ数年の間に様々な自己探求をするようになってからというもの、過去世を知ることができたり、高次元の存在に気づくことができたりと、私自身が向上するための様々な気づきあり、それによって自らの魂がどんどんクリアになってきているのがよく分かるんですよね。


すると時々、これまでの「欲するままに生きていた自分自身の姿」が、とても嫌になる事があるのです。

もちろん、今生において私自身が積み重ねてきた経験や自分の持つ性格や姿など、全てが私の大切な宝物ではあるのですが、現代の進化した環境に甘えすぎてしまっている自分に対し、ふとこう思ってしまうことがあるのです。


過去世を生きていた頃の私は、きっとこうではなかったんだろうなぁ。

もっと謙虚な心を持ち、聡明で清らかな人生を送っていたのではないだろうか。

​​​

と。

そのようなことを考えていると、今度は、

過去世の自分よりも、さらに成長を遂げるために生まれてきたはず。

と語りかけてくる、もう1人の自分が、突然心の中に現れてくるのです。

自分の無駄な欲は必要ない。欲するよりも、人に与えることをしなさい。

と、もう1人の私が言っているのです。


​​

現実を生きている顕在意識の私自身と、潜在意識の中の私とが葛藤を起こしているようなのです。

私自身が2人存在しているような、とっても不思議な感覚です。

今このような葛藤が起こっているのは、もしかすると潜在意識の中にいる私の魂が、「いつの時代で生きていても、本来あるべき姿を忘れないで」と、現実の私に伝えにきてくれているのかもしれません。


今生で与えられている、このありがたい環境や生活、そして自分自身。基本的には大好きなのです。

ただ、これからは周囲の環境に甘えすぎることなく、この時代に生きていることに感謝の心を持って過ごしていけたらいいなと思っています。


そして、現実を生きている生身の私自身の心と、潜在意識の中にいる本来の私自身の魂とを、上手に「融合」させていくことができたらいいなと思っています。


そうそう、私は先ほど「欲」とは私にとってネガティブなイメージが強い、と書きましたが、本当の意味での欲とは、決してネガティブなものばかりではないのですよね。私達人間はこの「欲」があるからこそ、今の時代まで栄えてくることができたのですものね。


欲があるからこそ、様々な開拓がなされ、進化を遂げていく。

欲があるからこそ、子どもが生まれ、子孫が繁栄されていく。

欲があるからこそ、食物をしっかりと取り、健康な体でいることができる。

そして、「人を幸せにしてあげたい」「人のために何かをしてあげたい」という、相手を思う優しい気持ちだって、きっととても素敵な「欲」なのですよね。


「欲」という言葉を、ネガティブからポジティブなイメージに変えていけるような、私自身も良い欲を欲することができるような人間になってゆけたらいいな。と思います。


(平成20年2月 記)


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