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スピリチュアルな日常

​心の調和

突然ですが、まずは皆さんに質問を1つ。

例えば皆さんが、ある1つの組織にいて何か大きな仕事を任されたとします。その仕事を上手く達成させるために、大切な事とは何であると考えますか?



今回のお題は「心の調和」という内容です。まずは、その題材にちなんだ私の体験談からお話を進めさせてくださいね。


 

うちの子が通う幼稚園では「母の会」と呼ばれる、園児のお母さん方が主体となって幼稚園の様々な活動を支えています。平成19年4月より我が家の次男君が年長さんになり、私は幼稚園の役員さんを引き受けました。

毎年最年長の学年からは、会長・副会長と、役員の中でも責任の大きい役職が選出される決まりになっているのですが・・・


そこで何と私は、「会長」という大きなお役目をいただいてしまったのであります。


初めての役員経験で会長・・・

最初は、自分が会長をやると申し出たことに対して「本当にこれで良かったのかなぁ」という不安を少々募らせていましたが、(半ば勢いで手を挙げてしまったもので・・・笑)役員16名という全メンバーが決定し、そのメンバー達との初顔合わせの日、私の不安はふっと消え去りました。

それはなぜかと言うと、初顔合わせの時に見た全員の表情が、とても明るいパワーで満ちあふれていたからです。


「このメンバー達となら、きっと楽しくお仕事ができる」と素直に感じていました。


役員の活動は、年間を通し様々な行事を催していく中で実にたくさんの業務が待っていました。


役員は毎年新たな人を選出するため、メンバーのほとんど、もしくは全員が役員初心者です。前年度等の詳しいマニュアルがあるわけでもなく、1つ1つの作業をこなしていくのはすべてが手さぐり状態です。

そんな中今回の役員さん達は、何をするときにも決して嫌な顔ひとつ見せず、目の前におかれた状況を良い方向に捉え、コツコツと素晴らしいお仕事をしてくれました。



もちろん仕事に携わっていた約1年の間には、楽しいことばかりでなく、しんどい出来事もありました。


しかし、たとえ辛い出来事やトラブルがあろうとも、メンバー達はその状況から逃げ出したり、誰かを責めたりすることは一切ありませんでした。


私は、役員のみんなと1つのお仕事を乗り越えていくたびに、「なんて素敵な人達に恵まれたのだろう」と深く感じていました。


また役員活動の中では、行事が行われるたび、様々な技術が必要とされる場面も出てきました。すると、普段は公にすることのない意外な才能をそれぞれが発揮し、各々の個性がとても輝いていました。


常にメンバー全員が意思を尊重しあい、決して誰か1人だけが前に出すぎることもなく、それでいて1人1人がとても自由にのびのびと、温かく人を思いやる優しさを持ち、果てしなく明るい空気の中で楽しくお仕事をさせていただくことができました。


全員の「心の調和」が取れた、本当に素晴らしい関係だったと思います。



私はこの年になってこんなに素敵な人間関係が築けるとは思ってもいなかったので、メンバー達との出会いは、私にとってすごく貴重でかけがえのない宝物となりました。


役員、という1つのお仕事の中から、大切なことを沢山学ばせていただいたように感じます。そして「子どもの幼稚園」という場から、こんなにも素敵な大人の交流が生まれるものなのですね。


今回築き上げた私達の素晴らしい関係を、今後もずっと大切にしていきたいな。と思います。


そうそう、若い頃にはあまり深く考えたことがなかったのですが、今回役員という1つの組織に入ってお仕事をしたときに、この年になって改めて感じたことがあります。

いくら仕事が早くできたとしても、いくら素晴らしい技術を発揮できたとしても、そのできる人達だけが数人で頑張ったところで決していい結果は残りません。


私は組織において、各々の仕事の速さ、能力の高さなどは、さほど重要なことではないような気がしました。


多少こなすスピードや力量に違いがあったとしても、チームが一丸となり互いを助け合ってやれば、作業なんて意外とあっという間に終わってしまうものなのです。



しかし、せっかく同じ組織で一緒に仕事をしていても、チーム内の人間関係がバラバラだったらスムーズにいくものもいかなくなってしまいます。


そして何よりも、携わっているお仕事そのものが全然楽しいと思えなかったら、寂しいですよね。どうせやるなら、やっていて「楽しい!」と思えるような仕事をチーム全員で作り上げていきたいですよね。



さて、では組織でお仕事を円滑にするために最も大切なことはなんでしょうか。


それは、メンバーの1人1人が「他のメンバー達を思いやる温かい気持ちを持って仕事に臨むこと」ではないかな、と思いました。


そして大切なのは「心の調和」、お互いに歩み寄ろうという努力を忘れないこと。ではないかな、と感じました。


(平成20年4月 記)


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