top of page
c00182-001e_edited.jpg

スピリチュアルな日常

​人間の思考が及ぼす様々な影響 後編

さて次に、私達の思考というものは、時にとても寂しい状況を招いてしまうことがあります。

思いやりのつもりで相手に何かをしてあげた時、自分の期待通りの反応や結果が得られなかったがために、相手に不信感を抱き、各々の心にすれ違いが生じてしまうことってありませんか?

私達は心のどこかで「自分がこうしてあげたら、きっと相手はこう返してくれるだろう」と、相手に身勝手な期待をし、結果を作り上げてしまうことってありますよね。


また、自分が一方的に考えていることなのに、相手が自分の想像していたような反応を返してくれなかった時、私達はなぜかその反応に落ち込んだり、怒ってしまったりすることもあると思います。


さらにその気持ちが拡大すると、「あの人にこんなにしてあげたのに、何も返してくれないのよ~。ひどいでしょ~?」なんて、第3者に愚痴ってしまうこともありますよね。


では、今お話した出来事を客観的に捉えてみましょう。

冷静になってこの事を考えてみると、相手は自分とはまったく違った思考の持ち主なので、自分が勝手に抱いている想像や期待を理解できるわけがないのですよね(笑)


自分の期待通りにならなくて当然なのです。


大切なのは、やってあげたことに対して相手に自分の期待する反応を求めるのではなく、ただ気持ちよくやってあげること。それだけでいいんだと思うんです。

もし、どうしても相手から期待通りの反応がほしいのなら、一方的にやってあげるのではなく、行動に移す前にまず自分はどうしたいのか、そして相手にどうしてほしいのかを素直に確認すればいいのですよね。


そうすれば、自分よがりな親切心を相手に押し付けなくて済みますし、相手にとって本当に必要なものが何であるのかを理解することができますものね。


そして私達の思考というものは時に、自分勝手な行動を起こす引き金になってしまうこともあります。


私達の思考の中には、「相手のここが気に入らない」「あの考え方はおかしい」と、自分自身のことは棚にあげ、人の欠点ばかりを見つけ出し、相手を改善させようという都合の良いクセがあるようです(笑)

もし、周囲の人達の批評をしたくなることがあったなら、そんな時にはふ~っとひと息ついて、謙虚な心で自分の内面と向き合ってみるのもいいかもしれません。


そうすることで、今まで周囲の人達に下してきた沢山の評価が、実は自分自身にも当てはまることだと気付かされるはずです。


つまり、「人や環境を変えたい」と思うのなら、まずは自分自身を振り返ってみること。


相手や周囲に変わってほしい。と思う気持ちって、実は身勝手なわがままだったり、相手を思い通りに動かしたいという、自己中心的な支配欲であることも多いんです。


自分が相手に気持ちよく接すれば、今すぐにとはいかなくとも、相手もいつかは気持ちよく接してくれるようになると思います。自分が相手を理解しようと努力すれば、相手も自分を理解しようと努力してくれるようになると思います。


でも自分自身が変わろうとしなければ、いつまでもその状況を変化させることはできません。

もし自分なりに努力をした結果、相手と分かり合えなかったら、その事実は無理に変える必要はないと思います。すべての人達と考え方が一致する人なんて、きっとどこにもいませんよね。


だから、思考が合わないからといって相手を責める必要もありませんし、自分が苦しむ必要もないのです。ただ、相手と考え方が違うだけのことです。それを素直に受け入れればいいのです。


私達は普段、「自分が人よりも先に行動を起こすと周囲からマイナスな評価をされるのではないか」という恐れを、心のどこかに抱きながら過ごしているところってあると思います。


周りの反応は確かに怖い時もありますが、だからと言って、自分自身の考えや気持ちを飲みこんで素直に表現してあげないと、何よりも「自分」という存在がかわいそうです。

周囲がどのような評価をしようとも、最終的な決断を下し、行動に移すのはいつでも自分自身の意思であり責任です。他者のせいにするわけにはいきません。


行動を起こした後になって「あの時みんなに言われたからこっちにしたけど、今では自分の意思を通しておけばよかったと後悔している」と、悔いが残ることのないように、しっかりと物事を選択できる自分になっていきたいですね。


そして、誰かが先にやってくれるだろうという「他力本願」な気持ちを脱ぎ捨てて、自分から率先して動くことってすごく大切なことだと思いますし、何よりも、そうできる自分がいたらとても気持ちいいですよね (^-^)


さてさて、今日は私達の思考について色々と語ってまいりましたが、私自身が様々な経験を通して辿りついたところは、

​​

★自分の思考や意見を、無理してまで相手に合わせる必要はない。

★考え方はみんな違って当然のこと。意見が合わなくても落ち込む必要はない。

★自分は自分、人は人という個々の存在であることを素直に認め、受け入れる。

★自分の思考や心を尊重しつつ、考えの違う相手に謙虚に歩み寄る努力をする。

★周囲と異なっていても、自身を信用できるなら信念を持って貫き通せばいい。



人はみな、考え方が違って当然なのです。

互いの思考にすれ違いが生じたとしても、相手の考えを謙虚な姿勢で受け入れ、素直に歩み寄ることを忘れずに接していけば、相手と素敵な関係を築いていくことができると思います。


数ある交流の中で、周囲から受ける様々な影響に屈することなく、自分自身の思考と行動に自信を持って前向きに生きていきたいですね (^-^)


(平成21年3月 記)


bottom of page