
スピリチュアルな日常
リスク
このホームページをご覧になっている皆さんは、自分の体の中で、どこか気になっているところってありませんか?
例えば、自分が抱えている持病や、その他諸々と・・・
ありがたいことに、私はこの年まで大きな病気や怪我もなく現在に至っています。
持病は・・・というと、子どもの頃から緊張しいで精神的に弱い部分が多く、過敏性腸症候群という病気を発症し長年下痢や嘔吐を繰り返すことに苦しんできました。
しかし、年を重ねていく中で自身の心をうまくリラックスさせてあげることができるようになり、今では症状が出ることはほとんどなく、見事に改善いたしました。
さて話は飛びますが、実はここ最近、自分の体について初めて知ったことが1つあるのです。時は少しさかのぼり・・・
私が20代の頃、勤めていた会社で健康診断を受けたときの事でした。
健康診断ではよく、胸部の「X線検査」をしますよね。検査が無事終わり結果を聞きにいった際、先生が私におっしゃった言葉があるんです。
・・・あなた、奇形だねぇ。
と。
私が先生に、「奇形?何ですかそれは?」と尋ねたところ、先生は、「これは大動脈弓の、奇形の一種なんだよ」とひと言。
私はその時、それが何なのかを詳しく聞きたかったのですが、先生はあまり細かくは説明をしてくれませんでした。
気管の辺りがいつも詰まったように感じると思うけど、生活には支障ないから。
とクールに言われ、説明が終わってしまいました。
当時の私は、医学的な専門用語が分かるわけもなく、先生がおっしゃった言葉の意味も理解できないまま時が過ぎ、教えていただいた症状の名前すら忘れてしまっていました。
それから度々、あちこちの病院でX線検査をする時に胸に何か異常がないかを聞いてはみたのですが、どこの医者も詳しくは教えてくれず・・・
「奇形だ」と言われた症状と深く関係しているのかは定かではないのですが、実は私はよく、「左胸」のあたりがズキズキと傷むことがあるのですよね。(心臓の辺 り)
でも、これもまた病院で説明すると、詳しい検査もしてくれずに「ただの肋間神経痛でしょう」で終わってしまうのです。そのようなことを何年も続けていて・・・
そんなある日、いつになく左胸が頻繁に激しく痛むので、「病院に行って診てもらおうかな」と思い、病院へ行く前に、以前言われた「奇形」について少し調べてから行こう、とインターネットで探していたところ・・・
答えが見つかりました!
そしてその情報をメモに取り、病院で先生に聞いてみました。
「昔、右側大動脈弓という奇形がある。と言われたことがあるのですけど、これは現在の左胸の痛みと関係があるのでしょうか?」と。
すると、私が普段かかっている病院の先生が詳しく知っていて丁寧に教えてくださいました。
では、長年かけて明らかになった私の症状を説明させていただきますね。
~ 右側大動脈弓 ~
心臓付近にある大動脈弓が、正常な場合とは逆な右後方に向かい、脊髄の右側を下降しています。
これは、正常な血管の成長段階をたどる事ができなかった一種の奇形です。統計的には、1000人に1人の割合でこのような症状が確認されています。
胎児の頃に形成される血管が、正常な人とは違った形成段階をたどり、結果として普通の血管の位置とは違う場所に血管が作られてしまった。ということです。
本来であれば気管のまわりを沿うようにして繋がっている大動脈が、気管の反対側を通ってまわっているため、気管と食道を締め付けている状態です。ですので何かを食べた時に、食べ物が気管や食道付近に達すると、その部分ですんなりと入っていかずに詰まったような感じがします。
これは、手術で治すことも可能です。しかし手術をするとなると、心臓を一旦停止させ、人工心臓を使いながらの5~6時間にも及ぶ大手術になるほか、胸に大きな傷跡が残ってしまうためあまりお勧めはしていません。
基本的には気管や食道を締め付けてはいても、食事の時にはしっかりと噛んで食すか、もし食道に詰まってしまった時でも水分で流し込んでしまえば(笑)、生活にはなんら支障はありません。
ただし、万が一心臓付近が病気に侵されたときには、手術をする際普通の人とは違う血管の配置をしているため、「リスク」がかなり大きくなります。
以上が先生からの説明でした。
「左胸がいつも痛むのも、おそらく大動脈弓の付近に圧迫がかかっているためでしょう」ということでした。
こんなに重要なことを、この年になってはじめて知ったのですよ~!!驚きです! (笑)私の母もこの 事実をまったく知らなかったようで、話を聞いてビックリしておりました。
先生の説明によると「右側大動脈弓」と呼ばれる症状は、1000人に1人の奇形であっても急に命に関わるほどの大きな問題はないため、医師が積極的に親や本人に症状を告知することはしていないそうです。
でも私はこの説明を聞き、自分の中でとても気持ちがスッキリとしました。何も分からずに「奇形」という言葉だけが何年も頭の中に残っていて、チョッピリ不安だったんですよね~。(;^ω^)
奇形は奇形でも生活には何の支障もありませんし、むしろ、この世にはもっと大きなリスクを抱えている方がたくさんいらっしゃることを思え ば、これくらいは大したことではありませんものね。
多少のリスクを抱えていようとも、毎日を元気に、心穏やかに過ごすことができる。本当にありがたいです。
これからは右側大動脈弓という症状とも、「自分の大切な体の一部」として安心してお付き合いしていけそうです。
丁寧に説明をしてくださった先生に感謝、なのでした。(*^^*)
(平成20年8月 記)