
魂のお話 ~私の運命を変えた一人の少年~
28 魂との対話 ~過去世の私と会う~ 後編

さていよいよセッション開始となり、トリシアさんの誘導のもと過去への退行が始まりました。
まず初期段階として、「現実における自分の過去に遡ってお父さんやお母さんと会い、過去の中で両親と対話をする」というプロセスを行いました。
これは現在の人生の中で、両親などから心の傷などを受けていないかを確認するものでした。
現実の過去においては、私にも多少の心の傷はありましたが、これは私にとっては人生を左右するほどの大きなダメージではなく、このプロセスはスムーズに終えることができました。
次にトリシアさんの誘導に従って、もっと深い過去へと遡る長い小道を歩いていきました。
私にとって最も重要だったのは、この過程の時です。
トリシアさ んが「小道の先に、何か見えますか?」という質問を私達に投げかけてきた時、私の脳裏に、ある人物がヴィジョンとなって浮かび上がってきたのです。
その人物とは、魔法使いのような黒いローブにフードを被った外国の女性でした。
髪は、美しく流れるようなカールがかかった金髪の、目がとっても青く澄んだ清楚な女性でした。
彼女はとても寂しげな表情で、まるで私に何かを訴えかけているような、とても深刻な雰囲気でした。
私は、その女性を見てハッとしました。
その女性が、誰なのかが分かったからです。
そうなのです。目の前に現れたこの女性こそ、400年前の「私自身」だったのです。
これには、本当に驚きました。
まさか400年前の私自身に会えるなんて、想像すらしていなかったもので・・・
トリシアさんはその後、「では、あなたの前に現れた人物に、何かあなたに伝えたいメッセージはあるか尋ねてみてください」とおっしゃいました。
私は、目の前に現れた400年前の私自身に「何か私にメッセージはありますか?」と聞いてみました。すると、彼女は私にこう言ったのです。
もう、我慢しなくていいんだよ。
私はもう大丈夫だから・・・
と。
その言葉と同時に彼女の顔は、寂しげな表情からとても優しい笑顔へと変わりました。
すると・・・、彼女の笑顔を見た瞬間、なぜか私の中にとてつもない不思議な感情がこみ上げてきて、涙があふれ出して止まらないのです。
・・・きっとこの涙は、私の魂がずっと引きずり続けてきた心の傷を癒す、特別な涙だったのかもしれません。今生に至るまで私が400年もの間ずっと抱え込んできた、魂の深い傷から解放された瞬間でした。
「やっと、やっと自分の魂と向き合えた」と、その時私は深く感じていました。
そしてトリシアさんが、「では今度は、あなた自身がその映像の人物の体の中に入ってみましょう」とおっしゃいました。
私が、400年前の私自身の背後に回ると、彼女は自分が被っていたローブのフードを脱いでくれました。
背後から見た彼女の姿は、光り輝くような金髪を、とても青くて美しい髪留めで1つに束ねてあったのがとても印象的でした。
そして、私は彼女の中に入りました。
トリシアさんが、「では、今あなたが入っている人物の目と心から、現在のあなた自身に、何か声をかけてあげてください」と言いました。
すると過去世の私は、今生で生きている私自身にこんなメッセージをくれました。
本当の自分を閉じ込めないで
と。
私は彼女が発したひと言を、すぐに理解することができました。
「本当の自分を閉じ込めない」とは、私が400年間ずっと閉ざしてきた、本来の魂の本質をとり戻すということ。心の奥底にしまいこんできた、本来持ち合わせている私自身の潜在能力を再び呼び覚まし、大きな愛と奉仕の心を持って生きること。
400年という実に長い年月をかけて、やっと本当の自分自身に戻れる時が来たので す。
過去世の私は今生の私に向けて、愛情に満ちた、とても大きく美しい光を降り注いでくれていました。
その後トリシアさんは、「目の前にいる人物に、自分と一緒に来てくれるか手を差し伸べてみてください」と言いました。
私は彼女に、「一緒に行こう」と手を差し伸べてみました。
すると彼女は、とても優しい笑顔で、私の手を握り返してくれました。
真っ白でやわらかくて、とてもしなやかな優しい手。
その手の感触は、今でもハッキリと残っています。
長い小道を、お互いに微笑みあいながら歩きました。
そしてトリシアさん誘導のもと、過去世の私を今生へと導き、現在の私と融合することができたのです。
・・・長くなりましたが、以上がセミナー1日目に起こったとても貴重な体験です。
「過去世 の自分と対話する」というのは私自身も初めて経験したのですが、何とも言えない不思議な感覚でした。だって過去世の私も、現在の私も、実際はどちらも私自身なのですものね。
でも今回私は、過去世の私自身からの大切なメッセージを受け取ることができたおかげで、ずっと1人寂しく苦しんできた過去世の自分の魂と、今の自分の魂とをやっとひとつにすることができました。
このような素晴らしい体験をすることができたのも、トリシアさんの素敵なセミナーと、温かい誘導のおかげです。
私が本来の自分自分に戻るための、大きな手助けをしてくださったトリシアさんに、心から感謝しています。
さて、そしてセミナーの2日目もとても充実した時間を過ごさせていただいたのですが、私にとってはこの1日目の出来事が最も重要なことだったように感じます。
さらにとても不思議な感覚なのですが、セミナーを終えた後から、自分の中に400年前の私自身の存在を大きく感じるようになりました。
これをきっかけに今生の私自身も、これからまた大きな変化を遂げていくのかもしれないなと感じています。
長い長いお話に、根気強くお付き合いくださった皆さまのお心に感謝しつつ、今回のお話はこれにて終了しようと思います。
ありがとうございました (*^^*)
この絵は私が退行時に会った、400年前の私自身を再現して描いたものです
イメージが何となく伝わると良いのですが・・・

(平成20年5月21日の出来事より)