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あなたの個性はママの宝物

25 フリースクールという選択肢 次男くんの場合 3

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次男君が発達障害児専門のフリースクールへ通うようになり、かれこれ1年の月日が経とうとしていました。通学に往復4時間もかかる、大人でも毎日だったら疲れてしまうような遠い地へと、彼は弱音をいっさい吐かず元気に登校していきました。

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「スクールの行き帰り、遠くてしんどくない?」と本人に一度聞いてみたことがあったのですが、次男君から帰ってきた答えは、「近くにあるけど楽しいと思えない所より、遠くても自分が楽しく通える場所の方が全然いいじゃん」というキッパリ&堂々とした言葉。

凜とした表情で話す彼の姿をとても頼もしく感じたとともに、「ここを選んで本当によかった」とひと安心したことを思い出します。

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またこのスクールに次男くんを通わせることによって、親である私自身も、おそらく地元中学では味わうことのできないとても内容の濃い1年間を過ごさせていただくこととなりました。


なぜならスクール内の生徒は、次男君と同じく実に多様な個性の子達がほとんどだったからです(良い意味で。笑)

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その多様な個性を持つが故に、生徒同士がお互いの気持ちや意見を譲り合えず、ぶつかり合う問題が起こることも度々ありました。


次男君にしてもそうですが、彼らは自分自身の持つ性質(脳の伝達信号の偏り)上、人間関係を円滑に築くという部分で人並み以上の努力が必要なんですよね。​


しかし、この様な環境のもとで学べたからこそ得られた貴重な経験がたくさんあります。



「会話」というキャッチボールを通して、相手の気持ちを理解する心を養うこと。


そしてグループという組織の中で、1人1人の意見を尊重しつつも、どのようにしたら全員が上手く調和していけるのかという協調性を養うことなど、「それって、人としてごく当たり前にできることでしょ?」と思われてしまうようなことも、スクールに通う生徒達にとっては、そのひとつひとつが本当に尊い学びなのです。


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​そして次男君の成長をめざましく感じられるようになった中学1年の3学期、私は彼に「新たなステップにチャレンジするため、フリースクールを別な所に変えてみない?」という話を提案してみることにしました。


これはどうしてかというと、現スクール内での生活は、発達障害に理解ある専門の先生方や同じような立場の生徒達によって常に守られている環境だったからです。


本人にとって居心地はいいかもしれないけれど、この状況は決して「一般的な社会環境に適応している」とは言えず、次男君には、今後の自分のためにさらに広い視野をもって様々な経験をしてほしいと思いました。

​彼にそのような話を切り出したところ・・・、なんと本人から「ぼくも、少し前から同じことを考えていた」という答えが返ってきました(笑)

「今いる場所から離れて、また新しい環境の中に入っていくのはすごく勇気がいるけど、この1年間で学んだことや、自分がここまで成長できたってことを他の場所でも生かしてみたい」と。

そんなわけで1年から2年に上がる春休み期間を利用し、私達親子は新たな居場所を開拓するべく、何日もかけて様々な場所へと足を運び、かれこれ5~6ヶ所ほど訪問&面接に伺わせていただいたでしょうか。


その中に、次男君が「ここに通ってみたい」と純粋に感じることができたフリースクールを1か所発見しました。

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このホームページで何度も説明させていただいていますが、「フリースクール」というのは、学校内でのいじめや不登校など、各々に様々な事情を抱えた子達が集まって来る場所です。


それゆえに訪問時の面接においては、本人にどの様な経緯があってスクールへの入所を希望するのかを嘘偽りなく話さなければなりません。


わが家の場合、在籍学校には一度も通わずに入学当初からフリースクールへ通学する選択をしたこと、そして次男君にはアスペルガー症候群という発達障害があり、一般的なフリースクールとはまた少し違う、発達障害専門のフリースクールに1年間通っていたことなどを詳しく説明する必要がありました。

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とてもありがたいことに、こちらのフリースクールは発達障害児などを専門とする場所ではないにも関わらず、在籍している先生方全員が臨床心理士の資格をお持ちで、学業の指導と共に生徒たちの心理ケアまでも行ってくださる幅広いサポート体制がありました。


そして、次男君のようなタイプの子が入学したケースはこれまでに一度もなかったそうですが、「まずは一度通ってみましょうか」と、快く私達親子の入学を受け入れてくださったのです。

(時間の都合上、執筆中断しています。しばらくお待ちくださいませ (*^^*) )

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(平成00年0月00日 記)


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